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Bor Luem Vientiane 7

 

2017/02/21

07:00目覚ましで起きる。昨日は部屋に戻った瞬間に寝てしまった。今日はLao Star Tvに出演し、午後はハッケオ小学校でのイベント、そしてそのまま空港に向かうというスケジュール。ということでチェックアウトの準備もしなければならない。いつもより少し慌ただしく準備をして朝食をとり9:30にホテルを出発した。LaoStarTv2008年に初めて出演したこちらのMTVのような番組。とても人気があり急成長中なんだろう。来るたびに場所が変わりどんどんと大きくなってきている。

 

最初来たときには制作サイドもまだあやふやで「リハーサルだよね」といって適当に弾いていたらそれをそのまま本番に使われてしまって焦った記憶がある。そんな番組も一昨年の時には建屋も変わり新しくなっていた。そして、今年はまた変わっており、SAMの家の方に新しくできたということでその新スタジオに向かうことになった。そうしている間にSAMともやり取りでミックスが上がってくることに。ラオスの場合はすぐにやらないといけない。今中か明日中か未来。ざっくりとこんな感じだ。

 

今日か明日に入手できないものは永遠に手にできない。でも、日本なら4かかることをここでは1日でやる。今回のRECデータも今日受け取らなければお蔵入りするだろう。過去のラオスとの付き合いからなんとなくそういう予感がしていて、なので、昨日からガンガン詰めてSAMと話をしてここまで進めてきた。SAMもそれに対応をしてくれた。Namfonの歌の入れ直しなどもしてくれてありがたい。ちょっと遅れ気味で10:00.街道から一本入って泥道を行くとLaoStarTVの本社があった。ここでSAMを待つが一向に来ない。電話が来て「前の本社にいってしまった」との事。ここならSAMの家に近いのにと思いつつ、確認を怠って申し訳ない気持ち。でも、これもボーペニャンである。

局のスタッフはフレンドリーでとても対応が良かった。中野さんも来てくれたのでスムーズに話が進む。そんな頃にSAMが登場。悪かったね。でも気にしていないみたいだ。音源のやり取りをしてすぐに自宅のスタジオに帰って行った。何としても今日中に受け取るんだ。そうしているうちにリハーサルの時間になる。前回の事があったので改めて確認をする。「最初はリハーサルだよね。あとから本番を取るんだよね」。そうだ、と笑顔で返ってきたのでこの国もリハーサルということが当たり前になったんだなと感じる。そしてリハーサル開始。挨拶をして質問に答えていくというスタイル。ここでの生演奏はなかったが僕らのPVと今回作成した音源の一部を紹介してもらうことになった。一通りの流れが終えて、お疲れ様の拍手の中、なんとなく嫌な予感。「これから本番だよね。もう終わりではないよね」と聞くと、撮影は終了したと言う。やっぱりやられた。

 

 

今回もリハーサルモードでの態度がそのままオンエア素材となる。まだまだだな。恐るべしラオス。我をたばかったな。まあ、それもボーペニャンなのだ。会場をでて、まだ食べてないラオスの名物の麺

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12SENSENにてラオスの麺「カオ・ピアック・セン」を食べる。マイルドでおいしい。特に一緒についていた明石焼きのようなものがとてもおいしかった。とろけるうまさ。

麺ももちっとした食感が疲れた胃にたまらない。十分に堪能して、中野さんとお別れ。うーん、悲しい。もっといたかったなぁと名残惜しく思う。いつもこうだ。帰りが近づくと無性に寂しい気持ちになる。13時にホテルに戻り14時までに荷物を整えてロビー集合。エントランスでは、ジミーのPCにデータを移植している最中だった。でもこれって結構リスクあるよね。元データを渡すことは本当に冒険だ。あとからトラブルにならなければとちょっと不安になる。

 

14時ホテルをチェックアウトしてハッケオ小学校に向かう。今年は室内に会場が変わったので、前回の暑さにやられる心配はなくなった。そのまま帰国なのであまり大汗は会搔きたくなかったのでラッキー。14:30.学校に到着。2年ぶりという事もあり懐かしくも記憶にある校舎。そこで川村先生が笑顔で迎え入れてくれた。学校の生徒も増えたようで、前回は周りの学校の子供たちにも声をかけたのだが今回はハッケオの生徒だけという。最初に会場にセットに行きそのあとに休憩室で一休み。会場の機材は予定通り準備されていて、安心してできる環境になった。その土地に行けばその土地にあるもので演奏をすることは当たり前で、文句を言って変わるものではない。そうであればあるものでどういうようにやるかを工夫すればよいだけで、工夫することを忘れてしまったら進歩は停まる。工夫しなくてもできる環境を用意すればいいじゃない?と思っている限りこういう予想を超える苦労と、想像を超える感動は味わえやしない。

 

 

控室で先生とお話をしてからだんだん周りに子供たちの声が広がってくる。このわいわい、がやがやがたまらないね。学校の慰問なので今日はとことん先生の気もしになって演奏してみよう。同じ歌でも表現や表情を変えることで変化する。そんなひそかな楽しみも演じる僕らにはあるもんだ。今年はvientiane音頭を加え、ラオスの歌や日本の歌。そしてムカデじゃんけんなど盛り上がった。元気をもらうという事はこういう事なんだろう。そして、この子たちは日本人に対して「面白くて楽しい人」というイメージを持ってくれてたと思う。それでよいのだ。この子たちがこれから大人になっていく過程の中で日本人と会うたびにこのことをうっすらとでも覚えていてくれればいい。そうすれば必ず日本を好きになるよ。

 

前回も同じことを実際に体験した僕はそう確信をもっていえるんだ。数年後、それこそ10年後。東京の街でであうラオスの若者が言うんだ。「僕が子供の頃GYPSYQUEENが学校に遊びに来てくれて日本の事を教えてくれたんだ、それから日本に行ってみたいと思ったんだよ」。そんなことはドラマの中と思う人は多いだろう。でも、それは現実にある事。僕らにとってみれば非常に良くあることなんだ。みんなもかんじてみないかい?

 

16:10ハッケオ小学校発。終了後慌ただしく学校を出る僕ら。せっかく来たんだしもっと川村先生と話したかったなと思う。すべての工程が終わり一息つく。夕方が近づくvientiane。赤みを差してきた街にもこれでしばらくはサヨナラだ。道路沿いの雑貨屋、フランス風の民家。目に優しい風景が僕らを見送ってくれているようだ。16:35空港着。予定よりも早く着てしまい、結果としてチェックインも超スムーズにいった。となると時間が余る。機材のある移動なので大抵はトラブッてぎりぎりにダッシュとなるのだが、時間が余れば余ったで、「もうちょっと学校に痛かったね」とか「買い物いきたかったなぁ」なんて思う。

 

出国し18:15搭乗。夕焼けが本当にきれいだ。ラオス航空のプロぺラ機は大きな音とともにワッタイ空港を飛びたつ。メコン沿いのレストランの明かりがともり始める頃。なんだかすでに懐かしい気持ちになる。ラオスで会ったみんなの笑顔がよみがえる。いいことばかりの数日間を過ごす。この時間をこれからも継続していくために、意味のあるものにしていくためにまた明日からいろいろなことに備えていく事が出来ればと思う。作品を作ったらそれから作品を育てていかなければいけない。これからやる事はたくさん用意されている。がんばらないとね。

 

 

フライトは安定した気流の中を進み対して揺れることなくバンコクへ機体を落としていく。夕やみから夜に変わり、暗闇の中から街の明かりが見え始め、ラオスのそれとは比べ物にならない大都市バンコクに到着。19:20。あっという間だった。往路の反省を活かして最初にTGにチェックイン。チケットを発券してからゆっくりと休むことに。バンコクの空港の中に入ると感覚は日本と同じだった。買い物天国な様相すらある。ラウンジで今日のまとめやSAMから送られてくる最終版の音源を確認したりして過ごす。広いターミナルの端から端まで移動して23:15.日本への便に搭乗する。

第五章8幕はここで終わり。昨年からのばたばたも落ち着きを取り戻し、再び指導した感のある今回のツアー。その意味合いも含めて作った曲は僕と仲間と、そして、誰かとその大切な人を、そして大切な関係のある国と国を結びつかせるものを意識して作った。その思いを100%理解して歌ってくれたAlunaとラオスのスターたち、その主旨に賛同してくれた大使館のみなさん。ラオス側の多大な協力によって成り立った今回のツアーはずっとGYPSY QUEENが続けてこれている一番大きな理由を表す旅であったと思う。時が過ぎても大切なことは一つだ。それを忘れさえしなければ心は残る。それが一番の力になる。その力をつける事、活かすことを忘れずにもう一歩先に進んでいこうと思う。

 

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今やバンコク便はドル箱便。平日に関わらずほぼ満席でビジネスマンと旅行者が行きかう。

以前は「3列シートに横になって帰ってこれたよ」、なんてこともあったが今はそんな希望はかなわないことが多い。ほとんど眠れることなく、うとうとを繰り返して深夜過ぎ。眠れないと覚悟して行きに全部見れなかった「荒野の7人」みたいなウエスタンを見た。この映画結構面白くさらに眠れなくさせてくれる。まずいね。ちょっと寝たかなと思った頃に機内のライトがつき、朝食の時間となった。

 

「あぁ、やっちゃった」。帰国後もいろいろ予定が満載なのだ。MAPをみるともうすぐ鹿児島付近だ。ここは日本と思うといつもほっとする瞬間。

 

そして7:10。予定より15分遅れて羽田到着。みんなお疲れ様。今回は本当にどうなるかと思っていたけれど結果的にラオスに行ける事になり、大変な準備期間も乗り切ることができた。協力をしてくれたみんなにそしてメンバーに感謝。これからも進歩していきたい。

 

今はもう共に旅をすることだ出来ない仲間もいつまでも胸に抱いて、これからもあの町に行ってやろう。「懐かしいだろう?」「いや?懐かしいですね」。そういってくれるあいつを連れて。

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(あのころの写真を最後に)

GYPSY QUEEN ROAD TO ASIA#48 ?Bor Luem Vientiane 2017-

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