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saigon 5

17時過ぎにホテルに戻り、さあ次の準備だ。18:30にはロビー集合なので、イベントの確認事項や明日の中野さんの出迎えの確認をしつつ準備を大急ぎでする。たまったメールチェックをしているとあっという間に集合時間。まずい。遅れるとみんなに迷惑になるからね。時間厳守でロビーへ。

 

ロビーにつくとみな集合済で早速会場に。いよいよ始まる。すでにいろいろなことが起きすぎてイベントも中盤といった感じだがメインステージはこれから。今日のステージを成功させる事がこのツアーの最大の目的である。そこにたくさんの時間とたくさんの調整をしてきた。その思いをこの瞬間にぶつけるのだ。

 

今日は「GYPSY QUEEN withパッパラー河合」。河合さんとマチャのツインギター。なんと豪華なこと。それももう少しでスタートだ。会場にはベトナムでの友人が楽屋まで来てくれている。みな、ベトナムや日本で知り合った仲間である。海外でのステージだが全然アウェー感じがない。むしろホームだね。

全てのプログラムが終了し最後のJapanVietnam Music showの時間となった。豪華ゲストを迎え日本とベトナムの交流の舞台となる。昨年は大成功であった。会場にもたくさんのお客さんが来ている。19:30スタートの21:00まで続くこのステージにお客さんを集めるということはその時間までフェスを盛り上げ続けることが出来るということ。最後の瞬間まで満員のお客様を手放さないことが僕らのミッションだ。

 

そうなるように準備をしてきた。やり残したことはない。さあ、盛り上げてこよう。MCが入りショウは始まる。

 

最初はGYPSY QUEEN withパッパラ河合。河合さんにマッチした(と思っている)Alfred&Juliaでスタートする。絶妙なロックナンバーで会場を盛り上げる。そしてTimLai.これはベトナムでいまやナンバーワンハードロックバンドであるMicrowaveの大ヒット曲。これをGYPSY QUEENなりにアレンジしてみた。コードや構成など手を加えて出来たいわば日越合作。メロディと歌詞はベトナム人なら大体知っているのでこれも盛り上がる。

 

常日頃からの僕らのポリシーは「交流であるからといってその国の曲をそのままやってもあまり意味がない」と思っている事。それを聞く人は好意で「すばらしい」といってくれはするけれど、それはただの模倣にすぎない。発表会ならよいのだけれど、エンタテイメントやクリエイティブの世界ではそれは意味を成さないものであると僕は思う。

 

もちろん、その市場を否定はしないし、そうして文化交流をする人たちもたくさんいてすばらしい活動だと思うが僕はやはりクリエイティブの世界で裸でベトナムと対峙していきたい。僕らがよいと思ったものを彼らに植え付け、その反応を見て、感じて新しいDNAを作り出す。それが本当の合作であり交流の価値であると思う。この曲も数日後はその本家本元と競演をすることになっているので楽しみだ。

 

「日本人バンドが変なアレンジしてきたよ」なのか「こいつらすごいな、俺たちの曲をこんなにしちゃったよ」のどちらかだ。そのどちらかになるかは出たとこ勝負だ。ライブは順調に進む。GYPSYQUEENに続いてPham Anh Khoaが登場。会場の声も黄色い歓声に変わる。今イケイケの彼。力強いボーカルスタイルはこれからこの国の音楽史に名前を残していくだろう。その入り口にいる今の彼らと競演できて嬉しく思う。

 

リハーサルで「GYPSY QUEENPAKBAND全員でよう、楽器も全員ダブルで」といっていたがさすがに機材がたりないのでとりあえずツインギターとなり競演となった。それでも意味深い。なんていったって普通こういう競演しないからね。言葉の問題、解釈の問題でまずはないし、やるとなれば相当準備期間と交渉が必要となる。「やろうか」「やろう」「すぐやろう」となるのはお互いの人間関係の賜物。それについては感謝とともに信頼関係をもってくれているPAKYに感謝だ。GYPSY QUEEN2曲演奏した後にPAK BANDでもう2曲。本格的はハードロックサウンドに観客も盛り上がる。その間にぼくらは次のスタンバイ。いよいよ時東ぁみちゃんのホーチミン2度目のステージとなる。以前もホイアンでの公演を経験したがそれはきっとたまたま場所がベトナムであった程度だったのだろう。でも昨年は違った。彼女の中で何かが変わった。何かをつかんだのかな?そして1年をかけ、準備をしてきた。

 

ステージのMC、バンドのボーカルとしての振る舞い。オリジナル曲にベトナム語をちりばめた作品。これらは営業目的でさくっとやる程度では成し得ないこと。そして期待通りステージをつとめてくれた。いろいろ準備して考えたことは衣装も含めて細部にわたる。こうして備えた子は強い。何よりも自信に溢れている。準備したことを披露したくてしょうがないのだ。そして、ステージではその苦労が一瞬にして昇華される。考えて準備してきたネタがその場で観客の笑顔と歓声になり次への努力のタネとなる。ポジティブな連鎖が続く限りどんどん伸びていくだろう。

 

きっとステージが終わった瞬間「新しい曲は?」と言い出しそうだ。そういわれることを願っている自分がいる。あっという間に時東ぁみファンを獲得したあみちゃん。その目は次を見ている。

 

そしてアンカーはHienThuc。誰もが知っているベトナムの大スター。楽屋で会ったときにはいつものお茶目な彼女。しかし、ステージにでるときには豹変していて毎回驚かされる。今回も妖艶な黒髪をなびかせ登場。一瞬にして世界観を全部自分で作り上げれるのは鳥肌モノだ。彼女のヒット曲の数々。「どれがいいか選んで」と選曲まで任せてくれる彼女との信頼関係は深い。いつもあっている仲間のごとく安心してステージにたてた。そしてフィナーレ。日本とベトナムをつなぐ曲「Happy to see you」で初日を終える。

 

最後まで満員のお客さんで終えることができた初日。大成功だ。よかった。本当によかった。新しい関係、深化した関係。今まで積み上げてきたことが形になりすこしづつ僕らの利息となって帰ってくる。そしてそれを飲み込みまた少し大きな輪に膨れ上がっている。これからも続けていこう。楽屋で別れを惜しんで再会を誓う仲間たち。本当にありがとう。

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