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JIAMUSI 3

10月13日
6時起床。7時朝食。8時半出発。さすがに普通に寒い。ホテルをでると空気がきれいなことがわかる。会場に行く途中の清々しい空。ロシア風な建物。とてもいい感じだ。

会場につくとすぐにこっちへ来いと言うのでついて行った。エレベーターで5Fにいく。そこは音楽教室だった。今の中国は音楽の教室がとても盛り上がっている。ここもホールに合わせて音楽教室やらダンス教室をまとめてという感じだ。教室は子供たちでいっぱい。すごいよね。部屋に入るとそこにやはりアンプはありました。「アンプつかってるじゃん」と突っ込みを一人で入れる。ここでベースアンプがないのでこれを使ってとギターアンプを指さされる。「これは違う、別のものはないか?」ときくとないというので、「これはつかえない、これではできない、別なものはないのか?」ともう一度聞く。ちょっと困った顔をして何やらスタッフと話した後、こっちにこいといわれ教室の奥のほうへ。その先にあった倉庫に連れていかれる。虫がいたらやだなとおもって恐る恐る入ってみると雑然とした中、ドラムセットやスタンド類、そしてベースアンプも置いてあった。「これがよい」というと「これでいいのか」というので「好」と答えてすべて解決。この国では何事も口に出して言うことが大切だ。

特にこの国は。結果として非常好!と言うことで皆笑顔。会場にアンプを運んでもらいリハーサルに入る。リハーサルではやはりバランスの取り方やそもそもモニターがなかったり困難を極めるかなり厳しい作業だ。それでも何とか作らなければいけない。最初から完璧な環境なんて求めてないのでともかく時間をかけて妥協せず詰めていく。そしてどうしてもだめなところは妥協しよう。その匙加減は経験からくるもので特にこうすべきというルールはない。ただ、直感的にこれは押すべきか、引くべきかのバランを持つことが重要だと思う。

そして、リハーサルが終わったのが12時過ぎ。すぐに昼食にいきますよ、ということでバスに乗り込む。バスで5分ぐらいのところにある火鍋屋に連れて行ってもらう。火鍋のビュッフェなのだが、もうジャムスの大衆料理という感じで、会場の中は四川料理の香りでいっぱい。好きなものを好きなだけ食べて、飲むだけ飲んで満腹モードでホテルに戻り。ここもすぐに着替えて、すぐに出発する。2時には会場に行かなければいけないのだ。移動、リハ、ビール、移動、本番、ビール、移動。。その繰り返しだ。

準備のピッチを上げてスタンバイ。なんとかまにあった。3時に始まるので急いで着替えたりして準備完了。緞帳のしまったステージにはGYPSYQUEENの画像が明るく照らしていた。そこにはmasaoもいた。「みていててくれよ、久しぶりに東北に来たよ」と伝えた。

そしていよいよ本番幕が開けば満員のお客さんが待っていた。
今回のステージは70分のステージ。前半と後半にしのんの歌が入り、中間でびびちゃんの歌と交流タイムを挟む展開となる。今回はキーボードがいないので、キーボードは打ち込みで持参。便利になったもんだ。「Rock you」のSEでステージは始まる。「Without you」,「Cassini」とGYPSY QUEENのロックナンバーの後いきなりメンバー紹介。

まちゃは地元の民謡のギターソロ、僕はbeyondをうたう。トルチューンは挨拶とドラムソロ。最後にしのんの紹介をして韓紅の家郷につなぐ。僕らのオリジナル日本語曲「しゃんに」を経て「月亮代表我的心」続けてびびちゃんの出番に繋ぐ。

今回はジャムスをテーマにした「ジャムス音頭」を初披露。ジャムスの特長を組み込んだ歌詞にしてあり、日本語だけではなく中国語での意味もプロジェクターで表示。思いのほか受けたね。ダンサー6人もにぎやかそうでいい。こういう参加型や地元ネタのものは現地では好まれる鉄板コンテンツだ。まずは派手なほうが良いよね。現地の歌手にもステージに上がってもらい一緒に「未来」を日本語と中国語で歌う姿は交流の原点だ。

そして、再びしのんがステージにもどり軽快なロックナンバーは続く。お客さんの乗りもよい。康定情歌ではトルチューンががんばった。Masaoにいわせれば「まだまだ甘いっすよ」といいそうだが、かなり魂のこもったドラムだった。もうちょっとだ、がんばってくれ。最後はbeyondの名曲でステージを終える。日本語、中国語交えてのあっという間の70分が過ぎフィナーレを迎える。

終了後に市長を紹介される。コンサートをずっと見てくれていたらしくとてもよかったと言ってくれた。「ジャムス音頭は素晴らしい歌詞なのでぜひジャムス市でも使わさせてほしい」。とうれしいお言葉が。もちろん「ぜひ使ってください」と回答。こんなところから絆は生まれてくるのだと思う。ステージも終わり、片付けていると「すぐに移動します。荷物を持って急いで、食事会場にいきます」と煽られる。まあ、いつものことだが、せっかちな僕の10倍くらいせっかちなのが中国。自分がおっとりに感じるくらいだ。ここでたらたらしていると着替えの時間もなく食事会場に行くことになるのでとにかく急いで撤収。一度荷物をおきたいと懇願し、なんとかホテルにもどさせてもらう。このときも「何分後ですか?」と周吉が聞くと「何分でなくて、すぐ」と回答が来る。わかりやすい。だらだらするのが僕もきらいなほうなので、この中国式は妙にストレスを感じない。

 

ということでダッシュで荷物を置き、ダッシュで着替え、ダッシュでバスにもどり即出発というスケジュールとなった。急いで急いでと言われて着替えの時間も5分。でも実はここが重要で5分で着替えられないとダメなのだ。昔、イベントスタッフは1分で食事が出来ないとダメといわれた。時間がないのでたらたら食事を取る間はない。1分で食べられる人だけがありつけるという。ここも一緒。この国にとって言われた時間で行動できなければダメなのだ。ところでどこで食事をするんだろう。予約といってもそんなに厳密だったりするのか?それとも勤勉なの?そう思ってバスに揺られること30分弱。何やら山の上に向かっている。

どこに行くのだろうと思っていたらいきなり開ける湖。そして素晴らしい重厚な建物。「ここはどこですか?」と聞くと政府の迎賓館と言う。「だれと食事するんでしたっけ?」と聞くと市長との会食との事。いきなりすごいところに連れてこられて市長と会食って「はやくいってよ~」という感じなのだが、建物も重厚、VIPルームも絢爛豪華で非常にありがたい時間を作ってくれたことに感謝なのだ。市長の隣に座らせていただいたので、普段思っている事、日本と中国のために必要なこと、そういったことを市長と話す。もちろん、チャイナフェスへの招待や、ジャムスでの日本祭りの提案もした。盛りだくさんなくらいにね。

この場所にとって必要な事はアピール。特に経済発展の中の中国にとって、新しいことに着手することは難しいことでは無い。ポイントはそこに縁があるかどうかということ。新しい関係はこうして作られ、市長からも交流事業についてOKを頂いた、そばに座っている人民政府の藩さんや外務省の干さんも承知という顔をしてくれた。日本から来た日本黒竜江省会のみなさんも同意してくれている。かくして、ジャムス市と日本の絆の礎はこうして生まれたことになるのだ。結果は来年わかる。本当に実現されればそのDAY1は今日だ。素晴らしい料理、素晴らしい提案、素晴らしい結びつきを経て僕らはホテルに戻る。ここでもすぐに準備をして会場に向かう。今日はこのあとまだステージがあるのだ。19時に会場に行き20時にスタート。もう準備は見えているので10分くらい遅れていこうとすると周吉に「7時に出発して下さい」と念を押される。彼は僕よりもよっぽど時間に正確な日本人だ。今回はこの劇場で日々行われる演出の中でGYPSY QUEENも15分の枠を貰って演奏するということ。

 

「ザ・中国」な感じで現金飛び交い、コールアンドレスポンスのパフォーマンスや電撃ネットワーク顔負けな芸人たち、国旗はためき空母が大画面に映され共産党万歳的なパフォーマンスが続く。そしてGYPSY QUEEN。これはやりにくいかもしれない。司会者は何故かものすごくハイテンション、このテンションについていかねばおいていかれる。何とかテンションを保ち、宴席での酔いを醒ますべく気持ちを入れ替える。こういう時に一番重要なのは勢い。その勢いをつけることはまだまだ僕らの課題でもある。ここをクリアしていかないといけないと、この手のステージに立つと思い知らされるのだ。終了後ホテルに戻ろうとすると「これから食事にいきましょう」と誘われる。「汚い焼き鳥屋で申し訳ないけれどいきましょう」と。

お誘いをしてもらえるのはとても嬉しい。答えはもちろんイエスだ。しかしこれもすぐすぐに出発と言うことで慌てて衣装を着替えて出発の準備をしてホテルを出て、そして会場にもう一度戻り食事に向かう。少人数とおもったら、外務省の干主任、人民政府の藩副書記長との会と張さん、そして友好協会の会長たちというメンバーだった。

お店はローカルないい店。全然きたなくない。ここももくもくでタバコと辛い空気で満ちていたので、窓を勝手に開けてみる。うーん、さわやかだ。ここでは一気に打ち解けて乾杯の嵐、羊串の山、昔に戻ったように真空呑みを多発して楽しく過ごせた。本当に楽しかったし打ち解けた。その国が好きになるのではなくて、その人が好きになる。だからその場所にもう一度行きたいと思う。

これは日本でも世界でもすべて共通すること。1番大切なのがお互いを知ることなんだ。楽しい宴席はあっという間に過ぎ23時、タクシーに分かれてホテルに戻る。
お店から5分程度ではあるがタクシー代は6元。日本円にすると90円。安いよね。1時就寝。ヘトヘトだ。良いも回ってきた。明日も早い。頑張ろう

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